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スポーツカードの種類スポーツカードの種類

※掲載記事は、JSCA日本スポーツカード協会発行の「スポーツカード・コレクターズハンドブック初級編」 の内容を改定したものとなり、無断転載はお断りさせていただいております。

スポーツカードの種類

スポーツカードと一口に言っても、当社が発売しているカードだけでもプロ野球・Jリーグ・サッカー日本代表・女子プロゴルフ・競馬など多岐にわたり、その他にも多種多様のスポーツカードが発売されています

さて、これからカードを集めてみようと思われた方は、まず興味のあるスポーツのカードを何かのきっかけで知ったり手にしたりされたのではないでしょうか。カードを手にしたものの、それがいったいどんなカードで、どれだけの価値があるのか、さっぱりわからないという方もいらっしゃるでしょう。

スポーツカードは、1枚1枚にその種類があり、カードには意味があります。当社のカードであれば、「スポーツの種類または選手名」「年度」「ブランド名」「カード番号」の4点が分かれば、その1枚がどんなカードかを当社ホームページで簡単に調べることができます。

そして、これから紹介するカードの種類の基礎知識を身につければ、どんなスポーツカードを見ても、それが何の、どんなカードであるかはすぐに分かるようになります。カードを理解することができると、カードの面白さがより実感できるようになり、集めることが楽しくてたまらなくなるでしょう。さぁ、スポーツカードの世界の扉を開けてみましよう!

■レギュラーカード

レギュラーカードはコレクションの「基本」 レギュラーカード レギュラーカード

あらゆるスポーツカードは「レギュラーカード」と「その他のカード」に分けることができます。レギュラーカードのないスポーツカードは存在しません。まずはスボーツカード収集の基本はレギュラーカードを番号順に集めることにある、ということを覚えておきましょう。

通常スポーツカードには1枚1枚に通し番号がふられています。カードメーカーは、ひとつのブランドを年に1回しか発行しません。そして、基本的に同じ選手のレギュラーカードは1種類だけなのです。2021年に当社が発行した「NPB」カードの坂本勇人選手を例に取ってみましょう。このシリーズ中の通し番号 「236番」がレギュラーカードです。このシリーズには坂本選手のカードは他にも2種類ありますが、レギュラーカードは「236番」の1枚だけなのです。

■サブセットカード

サブセットカード サブセットカード

レギュラーカードとは別に、何かのテーマやタイトルをつけて選手を描いたカードのことを「サブセット」と呼びます。例えばオールスターに出た選手のシリーズ、昨年度のタイトルホルダー、といった「テーマ」でサブセットカードを制作します。これは人気選手のカードを多数出現させて楽しんでもらうために工夫しているものです。

スーパースターはいくつもタイトルを獲得しますから、翌年のカードにはたくさんのサブセットが登場することになります。逆に人気はあるけれどもタイトルに縁のない選手は、何とかサブセットに登場させようと私たちメーカーは頭をひねることになります。そうした視点でバラエティーを楽しめるカードと言えるでしょう。

■インサートカード

インサートカード インサートカード

インサートカードはレギュラーカードとは別の番号をふられた特別なカードです。デザインやカードの紙質、材質などを変え特別に作られたものです。“スペシャルカード”とか”スペシャルインサートカード”とも呼ばれています。インサートカードは発行枚数が少なく出現率も1パックに1枚、数パックに1枚といった比較的出やすいものから、数十箱に1枚といった極端に出にくいものもあります。当社では少数発行のインサートカードにはシリアルナンバーを刻印しており、発行枚数をホームページで公開しています。

インサートカードはホームランバッター、歴代記録保持者といったように「テーマ」で作られており、数種類から数十種類で構成されています。ただし、出現率は非常に低くレアカードとも呼ばれています。

インサートカードの魅力は、パックを開けて「当たった!」という感動が大きいことでしょう。しかし初心者はインサートカードを収集の対象にしなくてもよいでしょう。むしろ、それ1枚でたくさんの他のカードと交換できるアイテムであると考えるくらいがいいかもしれません。ちなみにインサートカードには以下のようなものがあります。

■パラレルカード

パラレルカード パラレルカード

レギュラーカードなどの写真や枠色など一部分だけ変えるとか、サインやマークを印刷するといったバリエーションカードです。

■オートグラフカード

オートグラフカード オートグラフカード

そのカードに描かれた選手の「直筆サイン」が書かれたカードで、サインが本人直筆であることをメーカーが保証するという証明付きのカード。

もちろん皆さんがレギュラーカードなどを持参して球場を訪れ、その選手からカードにサインをもらうことができるでしょう。これをオートグラフカードと呼んでも良いのですが、残念ながらそのサインが本物であることを証明することができません。

ここで言うオートグラフカードとは、メーカーが本物であることを保証しているものです。カードへのサインはメーカーと所属チームや選手との契約の下に成立しています。2012年以降の当社のオートグラフカードには必ず真贋証明のセキュリティホログラム刻印が施されています。

■メモラビリアカード

メモラビリアカード メモラビリアカード

ユニフォームやバット、シューズなどの道具の一部が挟み込まれたカード。

■レデンプションカード

レデンプションカード レデンプションカード

物理的にパックに封入が出来ない厚みのカードや、発売に間に合わなかったサインカードなどと交換ができる「交換券」のことです。この交換券をメーカーに送ると該当のカードが送られてきます。

■ルーキーカード

最初のレギュラーカードは要チェック! レデンプションカード レデンプションカード

選手のプロ入り後に最初に発行されたレギュラーカードを「ルーキーカード」と呼びます。人気選手のルーキーカードはその後に発行される同じ選手のカードより高価なプレミアがつくことがあります。またあくまでレギュラーカードである必要があり、インサートカードやサブセットのカードではルーキーカードとは認められません。ルーキーカードならなんでもプレミアがつくわけではありませんが、無名選手のルーキーカードでも大切に保管しておきたいものです。その後の大活躍で何十倍もの値打ちが付くこともあるからです。

■コモンカード

コモンカードとはレギュラーカードの中でも無名選手のカードのことをこう呼びます。残念なことですが、コレクターの間でも収集意欲が湧かないものとして軽んじられることが多いのです。しかし、果たして本当にそうなのでしょうか。

コモンカードを保存しておいた方が良い例としては、ルーキーカードの功でも取り上げましたが、イチロー選手のケースがまさにそうでした。イチローのルーキーカードは発行された93年はコモンカード。誰もが見過ごしていた無名選手の一枚に過ぎませんでした。ところが94年にイチロー選手が大活躍すると、このコモンカードは急激にプレミアがつきました。93年にこのカードをコモンカードとして粗末にしていた人はとても悔しかったでしょう。

初心者の方はコモンカードをたくさん集めることからスタートしましょう。低予算でたくさんのカードが集まるからです。そこには将来のイチロー選手や大谷翔平選手のカードがザクザクまぎれているかもしれませんね。

カードコレクターはともすればインサートカードやカードの値段でコレクションを判断しがちです。そういった収集方法はスポーツカードの楽しさのほんの一面に過ぎません。コモンカードを如何に楽しむかを知っている人が、最もレベルの高いコレクターだと言えるでしょう。

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