※掲載記事は、JSCA日本スポーツカード協会発行の「スポーツカード・コレクターズハンドブック初級編」 の内容を改定したものとなり、無断転載はお断りさせていただいております。
スポーツカードには価値があります。価値はお金で換算できる価値と、お金では買えない価値がありますが、スポーツカードはその両方を持っています。
スポーツカード収集はあくまでも趣味です。趣味はお金儲けのためにするのではありません。むしろ、スポーツの知識や情報、それに仲間が増えて自分自身の中味が儲かることはあるでしょう。また1枚のカードにスタジアムで選手にサインをもらえたら、そのカードは忘れられない想い出になるでしょう。自分の探していたカードが見つかるとか、収集仲間と交換をすることも、決してお金では買えない価値を手に入れていることになります。
スポーツカード収集には終わりがありません。現在のカードを全部集めたとしても、いったん古いカードにさかのぼれば、若かりし頃の選手の成績や名場面なども懐かしく振り返ることができたりして興味は尽きません。さらに、スポーツカードはこれからも毎年新版が発売され、スポーツが続く限り、つまり人間が生きていく限り発行され続けます。コレクターは一生この素晴らしい趣味を楽しむことができるのです。
カードをパックで購入してゆくと、同じカードがダブっていきます。このダブったカードを相手が持っている自分の持っていないカードと交換することによって、自分のコレクションを完成させることができます。カード交換こそカードコレクションの醍醐味の一つであり、「トレーディングカード」という名前の由来です。ここではダブったカードを友人やコレクター仲間と交換することを基本に、その楽しみ方を考えてみましょう。
コンディションのチェック提供するカードのコンディション(状態)には注意しましょう。交換してもらったカードはもちろん、交換するカードも角が折れていないか、表面にキズが付いていないかなど、状態をその場で確認しましょう。コレクター同士のマナーとして、コンディションの良いカードを提供するのは当然のことです。
等価でカードを交換する場合1対1でカードを交換する場合、最新のプライスガイドやオークションサイトなどをチェックして、そのカードの価格が同じであることをお互いに確認した上で交換します。複数のカードを交換する時は金額を合計する方法で交換します。
等価でないカードを交換する場合事前に良く話し合ってお互いが納得した上で交換するようにしましょう。交換後は取り消ししないこともマナーです。
マナーというと堅苦しく感じますが、カードを楽しむためにはある程度の常識的なルールを守ることが必要です。常々コレクター同士でマナーを守っていれば、いつでも楽しくカードを交換したり買ったりすることができるのです。カード交換をする時も、自分の都合ばかり考えず、相手の気持ちになってトレードを行いましょう。
スポーツカードの楽しみは、カードをコレクションすることも大切ですが、カードを通して多くの仲間と交流することも重要な楽しみのひとつです。あなたも相手やまわりを考える優しいコレクターになることを心がけてください。
※ご注意ください!
現在ではオンラインでの交換や売買も盛んになっています。それと同時に詐欺などの犯罪も発生しているようです。これは本当に悲しいことです。被害にあわないよう充分に注意しましょう。
スポーツカードの楽しさは集めることだけではありません。整理することでさらに楽しむことができるのです。 スポーツカードには「整理する」楽しみがあります。きちんと整理・保管しておかないと、カードのコンディションが悪くなってしまいますし、整理されていると自分のコレクションの状態がひと目でわかり、交換や購入の際に役立ちます。ここではそんな整理用品を紹介しましょう。
大切なシングルカードやインサートカードを手に入れたら、まず「カードスリーブ」 に入れましょう。カードスリーブとはカードより四方が1mmほど大きい透明のビニール袋のことで、カードショップや玩具店などで販売されています。 カードは他のカードと重ねて持ち歩くだけでも表面が擦れて、傷ついてしまいます。スリーブに入れておけば、こういった傷からある程度カードを守ってくれます。バインダーのシートや専用のホルダーにカードを収納する時も、スリーブに入れたまま差し込むことができます。
バインダーはカードを収録するシートを追加式に差し込めるようになっています。大きなバインダーで約80枚程度のシートがとじられます。種類、年度、メーカーなど分けてバインダーに整理しておくと、見やすくて便利です。
カードを入れる透明のシートは、1ページに9つのポケットがついていることから「9ポケットシート」と呼ばれています。小型サイズでは4つのポケットの「4ポケットシート」と「4ポケットバインダー」もあります。
いかがでしたでしょうか?ここまで読み終えたあなたは、もうカードコレクターの扉を開けただけでなく、一歩踏み込んだのも同然です。お気に入りの「テーマ」を決めて趣味としてのカード収集を始めてみてください。自分のカードコレクションが充実していく時、あなた自身の中味も充実していくことでしょう。
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