お子様の誤飲に注意しましょう
小さなお子様(特に3歳未満)にとって、すべての小部品はリスクがあります
お子様にとって「なんでも口に入れる」という行動は成長段階の一つです。お子様は早くて5か月から「物をつかみ」、その後「口に入れる」という行動が見られ、6か月以降では大部分のお子様が同様の行動をとります。そのため、どのようなお子様にとっても、食品はもちろん、口に入る小さい電池などの部品は誤飲・誤嚥のリスクがあります。
実際に東京都(東京消防庁管内)では年間1000人もの子どもたちが誤飲や窒息によって救急搬送されています。年齢別では、0歳児の救急搬送が最も多く、成長とともに減少するようです。
特に3歳以下のお子様は奥歯が生えそろっておらず、食べ物もうまくかみ砕けないことから丸飲みにする癖や、驚くと口に入っているものを丸飲みにしてしまう傾向があるため、誤飲による窒息や誤嚥を招きやすいと言われています。
誤飲とは
「誤飲」とは、食品ではない異物を誤って飲み込み、その異物が「食べ物の通り道」に入ることを指します。子どもの誤飲の場合、金属など消化・吸収できない物を誤飲したことで腹痛や嘔吐などの症状を引き起こす「消化管異物」、タバコや薬品、化学物質を誤飲したことによる「急性中毒」、そして「窒息」などを引き起こす恐れがあります。
子どもが誤飲しやすい品物には、「薬」「タバコ」「化粧品」「洗剤」などが挙げられます。
また、プラスチック製の玩具、シール、積み木などの誤飲も多く報告されています。
誤嚥とは
「誤嚥」とは、異物や食物が誤って気道内に流入すること、つまり空気の通り道に入ることを指します。誤嚥によって異物が体内に詰まってしまうと、その異物の大きさや詰まった位置によってさまざまな症状が現れます。窒息、呼吸困難、咳込みなどが代表的な症状ですが、発見されやすい症状と、発見されにくい症状があるため、子どもの誤嚥を見つけるには注意が必要です。無症状のまま誤嚥に気が付かずに、肺炎などを起こすケースもあります。
誤嚥は1歳前から3~4歳までのお子様に特に多い事故です。子どもであっても直径3.9cm以内であれば、食べ物を含むすべての物体が口に入るため、誤嚥を引き起こす可能性があります。食べ物では豆類が原因になることが多いのですが、食べ物以外でも、おもちゃなど小さい部品を含むものも原因になりやすいと言われています。
小部品の誤飲・誤嚥を防ぐために
- 特に誤飲事故の多い3歳以下のお子様の手の届く場所には小さな部品を置かない。年長のお子様にも協力してもらうようにする。
- 食事の時は食べ物以外を片付ける。
- 薬や化粧品などは引き出しに入れ、お子様の手の届く高さの場合にはカギをかける。
- タバコや灰皿、洗剤やアルコール類を放置しない。
- ボタン電池やコインなどを放置しない。小さいお子様が興味を持たないよう、電池交換はなるべく見えないところで行う。
- おもちゃの「対象年齢」を守って遊ぶ。
- 3歳以下のお子様がおもちゃで遊ぶ際には、思わぬ事故がおきないよう一緒に遊ぶようにし、常に注意深く見守る。
参考:日本玩具協会「お子様の誤飲事故を防ぐための、安全な「おもちゃ」の選び方」
誤飲を防ぐためには、誤飲が多い年齢の子どもが飲み込めそうなものを、子どもの手の届くところに置かないことが大切です。
電池は特に誤飲してしまうと重大な事故につながりかねないため、子どもが興味を持たないように、子どもの前で電池を変えない、電池は鍵のかかる引き出しや子どもの手が届かない場所でパッケージに入れたまま保管するなどの対策が有効です。
また、おもちゃの誤飲を防ぐために、こども家庭庁からは、「小さな部品が含まれている可能性のある年上の子どものおもちゃは、対象年齢になるまでは、子どもの手の届かない所に保管し、遊ばせないようにする」「おもちゃの購入時や利用時は、商品の対象年齢を必ず守る」ことなどの対策が呼びかけられています。
エポック社の取り組み
- エポック社では、日本玩具協会が「安全面について注意深く作られたおもちゃ」だけに付与する「STマーク」の取得を、今後も続けてまいります。
- さらに、世界の国々の安全基準も遵守した製品づくりに務めてまいります。
- 「アクアビーズ」は、誤飲防止のためにビーズに「苦み」がついており、誤って口に入れたとき、すぐに吐き出せるような工夫をしております。
エポック社では今後も専門家の指導のもと、お子様に安全に遊んでいただくための、国内外の玩具安全基準遵守の徹底、事故を未然に防ぐための商品開発に務めてまいります。
消費者庁のWEBサイト
消費者庁のWEBサイトでは、子どもの窒息・誤飲事故について、実際の事例をもとに注意を呼び掛けています。また、実際に子どもが誤飲してしまった際の対処法について、動画でも紹介しています。